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きき酒仕様の変化? 

杜の長老:本郷


本日は、久しぶりに長老がちょっとマジメに、
技術面も加えて、お話しさせていただきます。


きき酒仕様の変化?

昭和26年(1953年)頃、秋田県内での品評会行事は、大変重要な行事の一つであった。
街の中の酒造家、杜氏同士の持寄り会に始まり、税務署単位の持寄り会、県での品評会
が、春と秋の2回行われていた。
県での優秀賞や県知事賞を目指して、蔵内で品評会に出す酒の選定会は、指導技術者がいれば、その都合に合せて行われていた。
杜氏は、この日のために並べる酒の、心づもりをしておくのである。自分達の造りの、技術評価の始まる日である。
何本かの吟醸醪を仕込んでいる中で、最初の酒母の形のとき、その酒母は酛にして醪の形になり、醪の経過など、毎日その味と香りの形成を見守り、品温の経過、アルコールの形成、酸の生成など、毎日の分析ときき酒評価で見守ってきた酒である。
味と香りのバランスが重要であるが、香りが少ないと、評価が低くなるので、香りが重点的に見られることが多かった。
吟醸の香りは、デリシャスリンゴの香り、バナナの香り、40日以上の長期醪に出てくるマンゴー様の香りに大別される。
酵母は新鮮、清潔な場所で純粋培養した時、良い香りが出てくる。
空気中には汚染された色々の雑菌が浮遊している。他の雑菌類との戦いでもある。だから、蔵内を清潔にしておくことは重要である。
新築した蔵での香りは、抜群である。故に、掃除は徹底して行うのが、浦霞の大杜氏「平野佐五郎」の伝統。この伝統は浦霞の蔵に生きている。通常に乗降する歓談の掃除なども、毎日行っている。
田酒の朝9時の仕込蔵の階段も、まだ消毒液が全部乾いていなかった。
今の蔵なら、ペンキ臭い蔵の香りが、明るい軽い良い香りである。新しい蔵では、味に重点をおく造りが求められる。

昭和26~27年、東北大の植村教授は、秋田県の酒造家の蔵での研究で、アンプル1本か2本の仕込では、醪の最後は、その85%が蔵内野生酵母になると研究発表している。
新築の蔵はひと夏、ふた夏、と梅雨の時期を得ていく。この間の蔵管理は重要なポイントになる。
管理が悪いと、悪い野生酵母が住み着くことになる。
新築の折、良い酵母を蔵内に住み着かせる作業が必要になる。そしてその保育、保存が大切になるのである。
蔵酵母と育成酵母との間に出来るF1(※)・・・混血酵母と言っていいのか、その戦いである。蔵を完全
殺菌(なかなか難しいこと)し、優良酵母を自然に育てていくことは難しい。
蔵を清潔に保つこと、それは並大抵のことではない。朝夕、蔵の窓を開けて空気の流通を促し、
蔵の中の新鮮な空気のもと、雑菌の温床にならないよう、消毒液で掃除することも大切な行事で
ある。この管理が、秋から冬の仕込の酒の香りに影響する。

※F1・・・遺伝上における、雑種第1世代のこと。


シリーズで、いま少し続きます。お付き合い願います。

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