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長期熟成酒 20周年記念座談会14 

杜の娘:松岡


座談会の第14回をお届け致します!
今回は、お1人お1人の発言が、濃いです。

出演者はいつもの4人。
岐阜県 達磨正宗 白木善次氏
石川県 百々登勢 梁井宏氏
岡山県 酒一筋  利守忠義氏
杜の長老 本郷信郎氏 デス。


<20周年座談会14」>

白木:「そこから始まっとるか・・・」

本郷:「そう。米を磨かなくても、いい酒が、美味しい酒が出来るぞというのは、今から5・6年前からの話です」

利守:「だから、話が元に戻りますけど、私が熟成酒に最初に興味を持ったのは、食前食後には甘い酒を飲みたいという事からでした。
やはりデザート的な酒があってもいいのではないという発想から始まったように思います、甘い酒は。
その当時日本酒には貴醸酒がありましたけど、しかし貴醸酒協会に入らなきゃいけないし、だったらもっと違う酒があるんじゃないかと。
じゃあ、ワインにはソーテルヌがあるよと。
そんな形でワインに入って、熟成酒を造るには、やはりワインを勉強しないといけないと思って、山本博先生にもお世話になって、ワインのソーテルヌを飲みに行ったりしたけれど、結局米で造る酒と、果物の酒とは根本的に違うわけでして。
世界のアルコール飲料の中でも、これだけ手間ひまかけているものは、日本酒以外にはありませんもの。我々もその点をもっと、対外的にも訴えなければいけないのですけど。
確かにこれからの熟成酒が、TPOとゆうかケースbyケースに合わせて、いろんな酒を提案したらいいと思いますよ。
その中で良く言われるのが、『低濃度(※1)出せ、昼間っから飲めん』という話ですね。
昼間から飲めないのだったら、飲めるような形の酒飲んだらいいじゃないかと。
今の話なら、熟成酒を、いろんな形でブレンドするとかして、ストレートで飲むのではなく、まぁ、遊び的な要素をそこに入れて行くと、もっともっと酒の飲み方の幅も出てくると思うんですけどね」

白木:「だからね、利守さんが今言われたような発想が、日本の清酒業界の、発想の一番根っこにあるべきなんです。
そうすれば米が白いとか黒いとか、そこだけで議論が回るという事にはならないはずです。
『こうでなければならない』という酒は、ないんですから。
何年か前にフランス駆け回って来た時にですね、ロマネコンティの社長さんが、地下へ入れてくれて。
うちの昭和54年の酒(※2)をすごく気にいって下さって、一緒に写真も撮ってきたけど。
社長さんが、『こんな事は起こらないはずなんだけど』というワインを出して来たんです。僕にはわからないけれど、『この品種で、この熟成の仕方をしていて、こんな風な酒になる事は、普通起こりえない』という酒を、きき酒させてくれた。
こうなるはずではないという事が、どうゆう意味かも僕にはわからないけれど。向こうでも、そんな事があるというのはわかったんです。
同じような品種で同じように造って熟成していっても、『こんな風になるはずはない酒』が出てくると。
その時に思ったのは、帰りに須藤さん(※3)も一緒に行ったので、須藤さんと話したか満寿泉さんと話したのだったかちょっと忘れましたが、やはり、時間をかけて熟成するという事は、とんでもない可能性があるという事だと。
あれだけの名門の酒屋から、『こんな事普通は起こらない酒』が出てきたんだから。
で、あれは、滅多に入れないところに入れてもらったというのもありましたけど、『こんな事普通は起こらない酒』という一言を聞いたのが、最大の収穫でした。
なるほど、やっぱり時間をかけるという事は、とんでもない可能性・・・利守さんが先程おっしゃった、可能性という、そうゆうね、幅広い発想とか、たたき台とか、今の若い人達にもうちょっと、本当の基本的な発想法を植え込むべきじゃないかなって。
それをやらなかったら、30年経ってもね、清酒の市場は元に戻りません」

本郷:「この前、企画鑑定官室に行きました時に低アルコールの酒を造る発想の中に、何故、長期熟成酒をブレンドするという発想がないんですかって言ってきました。
我々から見ると、全然その発想が出て来ないのがおかしい。
当然ソトロン(※4)がこれだけ出てきているのだから、あるべきじゃないかと。
彼はね、『知らない』と言いました。
『それじゃ今度ブレンドを持ってきますから、それをお湯割で飲んでみて下さい』と。
鑑定官室の方がそれを知らないから、低アルコール酒を造ろうという発想の中に熟成酒が全然出て来ないんですよ。
これは、彼らにも知らしめなきゃいかんと」
白木:「低アルコールというジャンルに絞って考えるのならば、酛の酒ですよ。7%かそこらの」

本郷:「いやだから、普通の酒だと、薄くて飲めないんですよ」

白木:「それはそうですよ」

梁井:「結局三段仕込を基本とするから、そうゆう発想しかない」

白木:「そうそう。三段仕込やって、とにかく綺麗にして、限りなくサラリとした酒を造るという発想が原点にあって、低濃度の酒造ると言ったって、そんな事無理な話」

梁井:「発想替えれば、いくらでも出来ますよ」

本郷:「もっと低アルコールの酒を造るという方法は、今までは、低アルコール造るために、もう一回発酵させて・・・とか。
熟成酒をブレンドするという発想には、なってないわけですよ」

白木:「それは、彼らの頭の中に全然無いから」



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※1・・・低濃度
 低いアルコール濃度のお酒では、現在、微発泡性清酒(一ノ蔵の鈴音など)が人気のようです。
 他に、研究会としては福井の一本義久保本店さんの、熟成酒の中に、10~12度程度のアルコールの、酸味の強いお酒があります。
 杜の娘も1本デパートで買いましたが、「梅酒?」と騙される人続出。
 梅酒のような飲み口で、熟成しているので、味の濃さがあって楽しめます

※2・・・うちの昭和54年の酒
 達磨正宗の昭和54年醸造の、甘口の純米熟成酒は、芳醇な香りと、「うそ、コレ日本酒!?」という意外さの、素晴らしいお酒でした。
 現在は終売しています。持っている方、プレミア物ですね!

※3・・・須藤さん
 茨城県、郷乃譽を造る、須藤本家の社長様。
 長期熟成酒研究会会員蔵元。日本美米美酒美食倶楽部の会員蔵元。
 生酒の純米大吟醸などが有名です。

※4・・・ソトロン
 長期熟成酒に含まれる物質で、濃熟の長期タイプになるほど、含有量が上がります。
 これは3000倍に薄めても、人間が感じる事の出来る物質で、
濃度を濃くすると、たくあんやカレーの香りに感ずるものです。
 このソトロンの作用で、長期熟成酒の中間・濃熟タイプは、お湯割りやロックなどでも、水っぽく感じずに楽しむことが出来ます。
 ロックなら、甘味と酸味のある酒一筋の秘蔵古酒、一本義の古熟などオススメ。
 お湯割りは熟成酒4割に、お湯6割程度で、いろいろ試して頂くと、味わいが全然変わって、楽しいと思います。

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白木さん、ロマネコンティの地下見たんですか・・・いいなぁ。
ロマネコンティの社長さん、昭和54年のお酒飲んだんですね・・・いいなぁ。
熟成という過程をいれることで、清酒造りは幅が広がる!
という蔵元の意見。
低アルコールの熟成酒なども出てきていますから、本当にいろいろな可能性があると思います。


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