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書籍のご案内 

杜の娘:酒井

共同通信社、法人向け情報誌「Kyodo Weekly」にて、
本郷長老が月1連載中です!
長期熟成酒について、1年間の連載予定です。

今回は4月の記事を掲載!!!

会員制情報誌のため、こちらに転載させていただく事となりました。




【共同通信社会員制情報誌「Kyodo Weekly」4月14日号より】
Vintage Sake第1回「800年の流れ」

 「何、日本酒にVintage?」「清酒は放っておくと酢になるんじゃないの?」  
間違った常識ができちゃって、日本の伝統文化は貧しいものにされている。
なぜこんな常識が出来上がってしまったのか、寂しい限りの文章での始まりである。

 世界の民族の中ですぐれた文化を持った民族はすぐれた酒を持っているという。
年代物のワイン、ブランデー、ウイスキー、紹興酒、その多くは熟成古酒である。
ビールにもランビックがある。

日本の米による酒の始まりは紀元前300年―同200年ごろよりと推定され、
日本酒にも熟成古酒がなかったわけではない。

数多くの古文書の中にその多くが記されている。

 熟成古酒については、鎌倉時代の古文書に日蓮上人が女性信徒から贈られた古酒に対し、
礼状を出したというエピソードとして、紹介されている。

「人の血を絞れる如くなる古酒を仏、法華経にまいらせ給える女人の成仏得道、疑うべしや」

この時代の公家や寺院の日記の中には「古酒」という言葉がよく出てくる。


 1252(建長4)年、鎌倉幕府は古酒禁制例を出し鎌倉の民家の酒つぼ3万7274個を破棄させ、
諸国市酒の販売を停止させたという。
1698(元禄11)年の幕府の調査では全国の蔵数2万7251戸、
造り高16万4037キロリットル(90万9337石)であったという。

当時の人口を推考すれば、相当量の日本酒が飲まれていたことになる。
室町時代から戦国時代までは新酒より古酒が好まれ、古酒が高い価格で流通していたという。


 今から約300年前、元禄時代以降に書かれたとみられる古文書「本朝食鑑」
に長熟古酒についての記述がある。

「…收蔵干瓶壺、能可經年、至其三四五年者、味濃厚美最佳也、及六七至十年
者、味薄気厚、色亦深濃、有異香尚佳…」

 「3、4、5年モノ」の熟成古酒は「味が濃く、厚みがあって、最もよい」とあり、
さらに「6、7年から10年モノ」の長熟古酒になると
「味は薄く気は厚め、色は深く濃く、独特の香りがあってなおよい」との意味合いである。

その文からは、長熟古酒が澄み切った濃い褐色に輝き、
のど越しはスッキリした風格のある酒だったことが想像できる。
 江戸時代幕府大奥で将軍が熟成古酒を飲んでいた様子について、
御次(奥女中)の佐々鎭子の談がある。

「御膳酒と申して、真っ赤な御酒でございます。嫌な匂いがいたしましてね、
あれは幾年も経った御酒でございましょう」(林美一著「江戸の24時間」より)


 しかし、Vintageが明治になるとこつぜんと消える事になる。その理由は次回に。
(長期熟成酒研究会 顧問 本郷 信郎)


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書籍のご案内 

杜の娘:酒井


本郷長老の言葉を辞典に発見!


「日本の酒文化総合辞典」 柏書房 2005年発売


P66、【長期熟成酒】項目内、
本郷長老の言葉が引用例文として掲載されています!


長老の言葉以外にも、
地酒の杜センター関係蔵元である
達磨正宗さんの  『達磨正宗10年古酒』  の写真が掲載されています。

<全国主要蔵元一覧>と言うものも巻末に付いています。
とてもぶ厚い辞典ですが、ちょっと力を込めて開いて見てくださいませ。



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日本の酒文化総合辞典日本の酒文化総合辞典
(2005/11)
荻生 待也

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書籍の紹介 

杜の娘:酒井


本郷長老の記事が雑誌に掲載されました!

「楽園人(ラクエンビト)」5月号

P103~106、定価680円、現在書店で販売中です。

熟成古酒の基本からMY古酒の造り方まで、
古酒を愉しむためのヒントが4ページにわたり掲載されています。
熟成古酒以外の特集では、隠れ酒の紹介もあり
開運さん、
南部美人さん、
舞姫さん、
東力士さんなど
地酒の杜センター関係蔵元も多く紹介されています。

隠れ酒の紹介では、勉強グループの方々が推薦人として登場しております。
その他にもお酒に関する興味深い記事が多くありますので、
皆様是非お手にとってご覧くださいませ。



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楽園人 2008年 05月号 [雑誌]楽園人 2008年 05月号 [雑誌]
(2008/03/24)
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有志蔵元利酒会 

◆◇◆◇━━有志蔵元利酒会 Vol.14━━━━
  蔵元有志11社による春の利酒会
を開催致します。
※酒販店・飲食店様対象

* 日時:2008年3月19日(水) 12:00~16:00
* 会場:日本の酒情報館4F  

    東京都港区西新橋1-1-21 日本酒造会館4F
   TEL : 03-3519-2091
   〔最寄り駅〕
    虎ノ門(徒歩5分)、霞ヶ関(徒歩3分)
* 会費:500円
* 酒販店(流通関係者)、飲食店様を対象とした利酒会です。

   (一般の方のご入場は出来ませんのでご了承下さい)
■参加蔵元
  酒一筋(岡山)・富久長(広島)・天山(佐賀)・
  東力士(栃木)・夜明け前(長野)・自然郷(福島)・
  刈穂(秋田)・鶴齢(新潟)・開運(静岡)・
  陸奥男山(青森)・月山(島根)


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麗人酒造 酒蔵開放 ご案内 

長野県 麗人酒造(株)


麗人酒造 酒蔵開放

日時:3月1日(土) 13:00~16:00

会場:長野県諏訪市諏訪2-9-21 麗人酒造

内容:酒蔵見学
    今年の新酒の試飲(フレッシュな新酒をお楽しみいただけます)
    全商品の試飲
    酒米のお粥と甘酒のサービス
    お楽しみきき酒クイズ

会費:300円

 お車でお越しのお客様には、試飲はご遠慮下さいますよう、お願いいたしております。
 新酒の時期ならではの蔵の香り、口中に弾けるようなお酒の味をお楽しみ下さい。

麗人酒造 HPでもご確認いただけます。
 http://www.reijin.com


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